熊本市 DELTA WORKS のメンバーがお届けするCMS制作日記と日常の変なこと
16 9月
昔のぬいぐるみショーのバイトで、沢山の事が起きたわけだが、一番心に残っているのは鹿児島の林田温泉に夏場の1ヶ月缶詰で出演した時のことだ。
出演者は、ホテルが用意した寮に入って生活する。我々ヒーロー軍団(ウルトラマン80ショー)の団体や、フィリピンのファイヤーダンスの連中などが狭い寮の中で集団生活を行う。
さすが、集団生活となるとヒーロー軍団も結束が固くなる。特にウルトラマンの再放送がある日のショーなど、ウルトラマン役の演者が気合を入れまくってショーに臨むこととなる。
しかし、この「気合」がたまに悪い方向へ向くこともあるのだ。
ある日のこと、空手の有段者であるウルトラマン役のAさんが、ウルトラマンの再放送を見ながらこう呟いた。
「あ、横蹴りはこっちの角度からやってんだ。よし!今日は蹴り中心で行くぞ!!」
いやあ、やられるこっち(この時、私はシーボーズの中に入っていた)勝手に「蹴り中心」と言われても困る。殺陣の順序もあるし、シーボーズはとても視界が悪い。手順が変わると対応できないのだ。
しかし、ヒーロー軍団の人間関係は、いわゆる体育会系の縦社会。新参者の自分が口答え出来ようはずもない。無言でその場を去って、出場に備える為に、控え室に戻った。
事件は、ショーの終演近くに起こった。
気合を入れたままのA君の横蹴りが見事、シーボーズの厚いぬいぐるみの皮膚を仲介に私のみぞおちに決まった!私(シーボーズ)はもんどりうって舞台から転げ落ち、客席の前にぶっ倒れた。
舞台下で、苦しみもがいていると、A君の声が聞こえた。
「おい、大丈夫か!、ほら手につかまれ!!」
そうである。倒さなければいけないはずのウルトラマン80が驚いて舞台下まで駆け下り、助け起こしにきたのだ。勿論、ショーは台無しである。
しかし、ウルトラマンがシーボーズを助け起こし、舞台に上げたところで拍手が沸いた・・・ぬいぐるみの中で何となく「段取りよりもハプニング」という言葉が浮かんでいた私であった。
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