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大学生の時にバイクで事故った05

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手術を受けてからの数日は痛みのため、迷わず痛み止めを飲んだ私だったが、救急病院であるその病院の大部屋では様々ことが起きた。

或る日の朝、メガネの禿げおじさんが運び込まれてきた。どうやら酒飲み過ぎてぶっ倒れたらしい。夕方には普通に戻ってなにやら話をしていたが、どうも話の要領を得ない。何を言っているのか良く分らないという状態だ。

「こいつはヤバイ」

とまあ、その時は感じたが、感じただけでは何もいえないので、消灯時間になりベットに入った。うつらうつらしていたその時だ。そのおじさんのベットのほうから声が聞こえた。

「後ろにぃ!そこか?!そこだな!」

びっくりして、おじさんのほうを向くと、おじさんがベットの上に立ち上がり何かを掴んだのが見えた。「え?、なんじゃ?」と思った瞬間。手に持った何か(湯のみだと後で分った)を突然投げつけてきた!おじさんは続けて、

「そこだな。ほらそこだ。その陰に!そこに居るんですよ!!」

あ、幻覚だ・・・・おじさんは幻覚を見ている。そーなのだ。おじさんは所謂、アルコール依存症。平たく言えばアル中・・・あわててナースコールをした。やってきた看護婦に対して、

「すみません。女優さん。女優さんが居るとも知らず、いや、あそこの陰に居たんですよ。黒い影が・・・・」
「何も居ませんよ。何言ってるの?静かにしなさい!」

その場を収めようとする看護婦の言うことをおじさんは全く聞こうともしない。

「だから、危ないんですよ。このままじゃ皆喰われますよ!」

私は、「な、何に食われるんだぁああああ!」と思ったが、看護婦さんはその事を聞いてはくれなかったし、やがて、しゃべり続けるおじさんの家族という人たちが駆けつけ、おじさんを引き取っていった。アル中にはなりたくねーなーと、思いながら私は寝る事にした。

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