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フリーランスの作り方006

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ローカル番組の製作会議では、様々な企画を考え幾つかは採用された、基本的に企画のみでそれ以降はディレクターが引き継いで進行していた。例えばこんな企画である。

「熊本弁公開講座」

イメージは中州産業大学のタモリみたいな教授役が出てきて、熊本弁を解説するのだ。後ろには黒板、前には出演者が机に座り講義が始る。

「今日は『あたじゃー』の使い方を勉強します。それでは、私の後について復唱してください。『あたじゃー文句ばいうな』はい!」
「あたじゃー文句ばいうな!!」

てなぐいあいだ。

それら企画進行には飽き足らず、しばらくは出演していた。『データ』君と言う役で、色んなランキングのパソコンオペレータである。基本的に言葉はしゃべらない。黒ぶちメガネに七三分け。まあ、下らないといえば下らないアイディアだが、自分では結構気に入っていた。

そうこうして半年ほど遊んでいると突然プロデューサーが私に言った。

「あ、そーだ。君音楽作れるんだよね。今度番宣用の曲必要なんだけど。やってみる?」
「はい、やります。」

すでに音楽のことは忘れかけていた時期に、音楽が仕事として動き始めた。全く予想もしていない事態である。

それ以降、年間にすると相当な本数のCMソングを作る羽目になっていく。先にも書いたが、私自身は、音楽の基礎的知識さえ持ち合わせていないし、楽器も殆ど弾けない。しかし、「やる」と言ってしまったのだ。しかも、CMソングというのは、簡単ではない。

自分のやりたい音楽なら誰にだって出来るが、クライアントやディレクターの望むスタイルの曲を作らなくてはいけない。

例えば熊本日日新聞社の「みなよむにっこり」というCMソングを作ったとき、ディレクターから言われた。

「あ、今回は、ハワイアンかカントリーで行きたいんだよね。」
「あ、分かりました。ハワイアンかカントリーミュージックですね。」

全然わからない・・・・分からないのだが無理やりつくる。しかも七転八倒しながらつくる。

「があああ、出来るわけねええだろー。ハワイアンなんて無理だー。どうせ、俺には才能無いんだ!!だめだ、おれはだめ人間だー」

などと叫びながら作る。そーすると案外出来たりする。無理して作るので、そのズレみたいなものが逆にインパクトに繋がることがある。ディレクターもそれを狙っていたらしい。

ま、そんなこんなで、番組製作、音楽製作と副業は増えていくのだった。

つづく。

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