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映画のおはなし

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映画というメディアは、総合芸術であり、アートを志す人であれば興味があって当然であると思われます。その中で語られる物語は映像と音声によって組み立てられた仮想現実ですが、同じ出来事でも監督の采配によって大きく内容が変化します。

アートの基本が物事を多面的に捉える事であると仮定すれば、当然のことですね。

その多面的に物事を表現する事によって、物事の本質に近づけたり、人間の持つ内面的普遍性に近づけたりします。しかしながら、見る側の理解力や感性によっては、それらは理解できず、的はずれであると思われる場合もあります。

でも、それでいいのです。

だって、多面的に表現するのですから、その面に対して意識のない人には響かない。人と違う視点でもって表現された物語は、その視点を理解できないと楽しめない場合があるということです。

例えば私が好きな映画で「アメリカン・ビューティー」という作品があります。この作品は概ね評論家でも、シニカルな家族のドラマという側面でしか評論されていません。

しかし、あの映画の中で表現されている世界は、実はそこではありません。

その内容を書いてしまうと謎解きが面白くなくなるので、ここでは控えますが、あの映画を家族のドラマという視点だけで捉えると理解できないシーンが沢山出てきます。

私はあの映画を見た後、「日本人に撮って欲しかった」と感じました。その、世界観には、仏教的価値観が感じられます。後にわかったのですが、監督はインド系のサム・メンデスでした。

それで、私が感じた事が間違いではないことを確信しました。

その、隠されたメッセージはある意味では難しい哲学的内容です。それを、エンタテーメントとして作っていることが素晴らしい。見る人は、気づかないうちにそのテーマを記憶していくのです。

こういった事が起きるのが映画の面白いところですね。

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